フリーターのための就職支援制度について

ビジネス界のベテラン達

厚生労働省が行う求職者支援制度とは

フリーターから正社員の職を探すという人にぜひ積極的に利用をおすすめしたいのが、厚生労働省の行う「求職者支援制度」です。
求職者支援制度とは、現在失業中かつ就職先を探している人で失業手当を受けていない場合、無料で職業訓練と月10万円の給付金を受け取ることができるというものです。

フリーターであった人が新たに正社員になろうとする場合、中途採用で企業が求める人材のレベルまで就業スキルを高めることができないため、希望していてもなかなか仕事に就けないという状況が起こってしまいます。

そこで一定期間仕事をしなくても就業のために必要な技能を身につけることができる支援を国が主導して行うというのがこの制度の主旨です。

職業訓練は大きく「基礎コース」と「実践コース」の2つに分かれており、基礎コースではこれまで社会人経験がない人に対しての基本的なビジネスの知識を学ぶもので、実践コースはより就業に役立つ専門的な技能を学習できるものです。

フリーターであった人以外にも、雇用保険の失業給付金の受給期間が終わってしまいまだ就業ができない人や、病気や介護などで休業していた期間が長くなってしまった人などが含まれます。

自分が就業支援を受ける資格があるかどうかはハローワークなどで確認をしてもらうことができるので、求職者支援制度の他の支援制度についても教えてもらうとよいでしょう。

支援を受けた人の半数以上が就職に成功

厚生労働省の公表している統計によると、平成23年10月~平成28年8月までの期間に求職者支援制度を受けた人の累計は333,652人となっており、このうち平成27年度の支援制度修了者が訓練終了から3ヶ月の間に就職に成功した人の割合は基礎コースで56%、実践コースで60.5%にのぼっています。

既にこの制度を利用した人が就職活動に非常に有利になるということはこの数字により実証されていますので、民間の通信講座を受ける前にこちらを受けておくことが勧められます。

支援制度では本人の希望により受講するコースを選ぶことができます。
コースは「IT」「営業・販売・事務」「医療事務」「介護福祉」「デザイン」「その他」となっており、この中でも最も利用割合が高いのが介護福祉の25.2%です。

民間の職業訓練校などに通って同様のコースを受講しようとすると、少なくとも10万円以上はかかってしまいます。
コースは選ぶものによって異なりますが、だいたい3~6ヶ月の期間で組まれておりその間平日の9~16時くらいのプログラムとなっています。

ただし注意しておきたいのが、この受講コースは全国どこでも同じ内容を受けることができるわけではないということで、自治体や管轄する地域によっては実施されていない講座もあります。

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